【自作PC】動物電源って知ってる?電源を買うときに知っておいてほしいこと

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自作PCで電源ユニットの購入を考える際、恐らく最初に見る場所が電源容量。そして次は価格を見るという方が多いんじゃないでしょうか。

同じ電源容量でも3,000円や4,000円で買える電源もあれば、1万円以上するものもあるのが電源ユニットというものなのですが、どうして倍以上の差があるのか気になったことありませんか?

なんとなく安い電源は粗悪品で高い電源は偉いというイメージを持っていないでしょうか。ちなみに僕はちょっと思ってます。

ところで皆さんは動物電源という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

これはちょっと不名誉な呼び名となってしまっているのですが、動物電源とは何か電源を選ぶ際に知っておいてほしいので書いていきたいと思います。

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動物電源とは

動物電源の誕生

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電源ユニットは今日まで様々なメーカーからもう数え切れないほど発表されてきました。

そして商品を発表するということはもちろん商品名を決めなければなりません。『電源A』や『電源B』では何がなんだか分かりませんからね。

そしてあるとき、Deer Computerという会社がコスト抑制のために品質を犠牲にした電源にLIONEAGLEといった動物の名前を付けて発表しました。僕が知る限り、動物電源はこれが始まりだと言われています。

この電源たち、コスト削減を優先されまくった結果、今じゃ考えられないような品質や設計に問題が発生ある状態で販売されていました。

まだ当時は今ほど簡単に情報が手に入る時代ではなかったので、そんなことを知らない人たちはこれらの電源を使って自作PCを組み立てていきました。

結果、運の悪い人たちから?電源に多く負荷をかけた人たちから?電源が壊れていき、パソコンの電源が入らないという事態に陥ってしまいました。

そしてタチの悪いことに、電源ユニットというものは壊れると他のPCパーツを道連れにして逝くことがあるというとっても困った性格をしています。特に動物電源はそれが顕著でした。

もちろん動物の名前を付けられた電源は必ず壊れるというわけではありません。立派に仕事をしてくれていた個体もたくさんいます。

しかし、不運にも電源が壊れてしまった自作PCマニアはその電源を解体して中身を確認(いわゆる腑分け)します。するとそこはコンデンサや基盤など必要最低限のパーツで設計されたスッカスカなありさまでした。しかもコンデンサは粗悪で液漏れした状態というおまけ付き。

これを知ったマニアは注意の情報を発信。そんなわけでこんな『地雷』とも呼べる電源は徐々に徐々に自作PCユーザーへ広まっていったのでした。

動物電源の定着

その後もDeer Computerは動物の名を付けた電源を発表。コストを削って製造していたため、価格だけは当時の他電源と比べるとまだ手が出せる値段だったので購入する人はそれなりにいました。が、それらは例に漏れず低品質なものばかりでした。

そうしていくうちに動物の名が付いた電源は粗悪という考え方が広まり、粗悪な電源は動物電源と言われるようになりました。

こんなわけでもともとはDeer Computerの動物シリーズ?から始まった動物電源という呼び名ですが、今では粗悪な電源を指す際に動物電源と揶揄されることが多々あります。

まぁもちろん本来の意味で動物の名が付いた電源のみを動物電源、それ以外の低品質電源を粗悪電源と呼ぶ人もいるので、その辺については文のニュアンスから判断すればいいでしょう。

低価格=粗悪電源ではない

少し勘違いさせるような書き方をしてしまったかもしれないので補足しておきますが、低価格の電源全てが粗悪電源というわけではありません。

低価格、ここでは仮に5,000円以下の電源を指すとして、それら全てが粗悪電源と呼ばれているなんてことはまったくありません。

安物の素材で作られた安物電源の中でも問題が多いものが粗悪電源、あるいは動物電源と呼ばれています。

さすがに1万円を余裕で超えるような高級電源には静音性だったり、素材の質だったり、あるいは基盤へのはんだ付けだったり、どこかしらで劣る部分はありますが、低価格でも値段なりにしっかり動いてくれる電源はちゃんとあります。

特に最近の電源はDeer Computerの動物電源が猛威を振るっていた時代と違ってまともなものばかりです。安心してください。

動物電源界の光 KEIANの登場

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こんな動物電源の世界に正々堂々と参入してくる会社がありました。その名もKEIAN(恵安株式会社)。

自社の電源に堂々と動物の名前を付けて販売しています。

KEIANとは

まず最初にKEIANについて簡単に説明しておくと、KEIANとはコンピュータ関連やそのパーツ、周辺機器などを販売している会社です。

電源ユニット専門のメーカーというわけでもなく、当然自社で電源を製造しているわけではありません。全てどこか別の製造元が製造してそれをKEIANが販売しています。

一応ちゃんとした電源の製造メーカーが作っているので、KEIANのような専門的でないメーカー電源でも逆に安心して購入することができるのが面白いですね。

まぁ、これが電源を調べているとよく聞くOEM元はどこどこだ、という話です。

KEIANとゆかいな仲間たち

さて、このKEIANですが自社の電源にユニークな名前を付けることで有名です。そしてその中に動物の名を付けた電源、言ってしまえば動物電源シリーズが存在しています。

わざわざ動物の名前を付けて売るなんて大丈夫なの?と言いたくなりますが、なんとこの動物電源たち、意外と売れているのだから驚きです。

なぜKEIANの動物電源は売れているのか

安いから

まずひとつ目の理由として真っ先に思いつくのが価格でしょう。

KEIANの電源は動物電源シリーズに限らず、全体的に他メーカーの電源よりも安いです。

急な事情ですぐに電源を購入しなければならない、電源ユニットにこだわりがまったくないからとにかく安いものが欲しい、そういった層にとってKEIANの動物シリーズはぴったりだったわけです。

評判がそこまで悪くない

ここがDeer Computerと大きく違う点ではないかと思います。

Deer Computer製の動物電源はとにかく酷評ばかりが目立ちました。中身が中身でしたから当然とも言えるでしょう。数多くのパーツを道連れにし、粗悪電源に『動物電源』という称号まで付ける文化を作ったパイオニアとも言える存在なのですから。

しかしKEIANの動物シリーズは違いました。

「○年間問題なく使用しています」「今のところ不満はありません」

といった好評を結構見かけます。それもあっていまだ売れ続けるロングシリーズとなっているわけです。

もちろん悪評もある

わざわざ動物電源と言われるであろう名前で発売しているのですから当然かもしれませんが好評ばかりではなく悪評も多く寄せられます。

「○ヶ月で壊れた」「最悪だった」

こういった書き込みがあるのもまた事実です。しかも面白いのが、同じ製品のレビューでこういった正反対の意見を見かけるのですからどっちなんだと疑いたくなります。

KEIANの動物電源まとめ

KEIANの動物シリーズはDeer Computerの動物電源とは別物と言って良いでしょう。

OEM電源を売っているに過ぎないのですからね。

ただ、KEIAN側も分かっていて動物の名前を付けています。安物電源として売るつもりまんまんなのです。

購入するユーザー側も安物電源だということを知って購入するようにしてください。やはり安いだけあって高級電源とは違いますからね。あくまでも価格なりの電源ですし、悪評が多いのも事実です。

決して誰にでもおすすめできる電源ではないですし、安心を手に入れるなら高級電源を買うことをおすすめします。

今KEIANの電源を使っている人は動物電源と揶揄されていることを知っていて購入した人か、ただ安さに釣られて何も知らずに購入した人のどちらかです。

前者ならまだ良いものの、後者にはなってほしくありません。必ず自分で納得した上で選んでほしいと思っています。

動物電源と言われているものでもしっかりとした評価はたくさんあります。前者の人たちは好評だったり悪評だったり、そういうものを見て何かあっても自己責任だという気持ちで買っているわけです。

これからいわゆる動物電源と言われているものを購入しようとしている人は必ずたくさんの情報を吟味してから購入しましょう。

なぜ動物の名前を付けるのか

これまで様々な負の実績を重ねてきた動物電源ですが、なぜわざわざ動物の名前を付けるのか、知っている人からすれば第一印象最悪ではないのかと思ったことがあります。

ここで以前ツクモ本店PCパーツ部のTwitterが面白いことを呟いていました。

もう最初から安物電源で売る気ならとことん徹底しているということでしょうか。

あまり芸術は詳しくないので分かりませんが、たしかに一般動物ならパッケージのデザインも他と被ることないでしょうからデザインしやすいのかもしれませんね。

しかも「これは動物電源です」と分かるようにすれば動物電源のことを分かっている人が購入層になるから購入者側もある程度納得できる……ということでしょうか。

動物電源の何がいけないのか

ネガティブな意見が多い

動物電源はDeer Computerが作り上げた悲しい負の称号なのですから、調べれば必ず何かしらの悪評を目にします。

好評が多いのも事実です。けれど、悪評があるのを知っていて動物電源を購入することは自作PCマスターならともかく初心者にはなかなか厳しいです。

まぁ、こういったところで購入層を選別できているのだとしたら面白いことですが、とにかく初心者にはおすすめされません。

安物のパーツを使っている

動物電源はできるだけコストを抑制して製造されています。

なので電源に使われているコンデンサは当然日本製などではなく、どこか海外製のものが当たり前です。

それも経年劣化が激しいと言われていて、例えば500Wの動物電源なのに数年後には400Wの電源と変わらない出力になっているなんてことが言われています。

12V系統が貧弱なものがある

12V系統とは電源がCPUやグラフィックボードに電流を供給する部分です。言ってみれば電源の出力の中でも最も重要な部分とも言えます。

最近の動物電源はまだマシですが、古くから動物電源の称号を付けられた電源の中にはこの12V系統が貧弱なものがあります。

例えば仮に今自分はKT-420RSという420Wの電源を使っていたとします。

今、新しいグラボの購入を考えていてGTX 750 Tiを希望したとします。最初に言ってしまうと、恐らくこの電源ではGTX 750 Tiを載せることができません。物理的には可能でしょうが、PCの動作が不安定になる恐れがあります。

これはGTX 750 Tiの必要な電力です。

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必要電力は300Wなので容量的にクリアしています。

しかし、GTX 750 Tiは12V系統が最低でも20A必要だと言われています。

一方こちらのKT-420RSは12V系統が2つに分けられており、片側19Aしかありません。

価格コムに出力表を載せてくださっている方がいたので貼っておきます。

このように動物電源は12V系統が貧弱なものもあり、購入する際にはここもしっかりと見ておく必要があります。

試したことがないので「絶対にこうなる」と断定できませんが、恐らくPCの動作が不安定になるでしょう。

というかそもそも普通の電源でも経年劣化のことを考えて400Wの電源でGTX 750 Tiを載せることは個人的におすすめしません。

動物電源まとめ

いまや粗悪電源を動物電源と揶揄されることはある程度電源について調べればすぐに分かることとなっています。

しかしKEIANのように自身で動物電源として売り出し、それを分かっていて購入しているユーザーがいるのも事実です。

動物電源とは何かを知っていて購入するのと、知らずに購入してしまったのではやはり違います。

安心も一緒に買いたいのなら素直にオウルテックのSeasonic電源などの高級電源を購入することをおすすめします。もちろんSeasonicだから絶対に安心だとは断言はできませんが、動物電源よりもその面において評価が高いのは事実です。

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